皆さま こんにちは。

暑さも少し落ち着いて参りました。

来週から気温も下がり秋の気配を感じる季節になるようです。

今年は、夏が短くて寂しい気も致します。

今日は、和音の中にメロディーがある時の弾き方についてお話ししたいと思います。

譜例1.

ドビュッシー 二つのアラベスクよりI

1段目の最初からの和音ですが、この部分は、ソプラノがメロディーになっております。

右手の和音をいかにソプラノを浮き上がらせて響かせるかが、ポイントになります。

ご自身で思っていらっしゃるより、かなり右手の5の指又は、4の指を意識する必要があります。

ソプラノにメロディーがある事はわかると思いますが、気にかけてソプラノを出しても親指が抑えられないと音が重なり重たくなってしまいます。

よくご自身の音を聴いて頂き、指をコントロールしなくてはなりません。

ですが、他の音が鳴らなくならないように注意して下さい。

左手は、右手のバランスを考えてよく聴いて練習なさって下さいませ。

譜例2. ショパン ピアノソナタ3番 4楽章

この曲は、メロディーはどこにあるかを確かめて、メロディーを浮き上がるようになさり、左手とのバランスを考えコントロールしていく事が難しいかと思います。

2段目よりメロディーは、八分音符の真ん中の音2泊目と5泊目は内声になります。

メロディーとメロディー以外の音のバランスは、練習の時はやはり 1 対 9 くらいの認識で弾いて丁度いいくらいです。

メロディーを9に対して他の音は1 くらいで練習なさって下さいませ。

極端な気もしますが、そのくらいの感覚で丁度いいかと思います。

譜例.2-2 同じくショパンのピアノソナタ3番の4楽章です。

2段目3小節目より左手が重要になります。

メロディーではありませんが、しっかりハッキリ、ブレずに弾いて下さい。

右手だけに意識があると、大切な左手が出なくなります。

左手の重要な音は、しっかり出し主張しなくてはならない部分です。

譜例.3 ショパン 舟歌

この曲は、和音が多い曲です。

右手和音のソプラノを出して弾いていきます。

親指を極力抑えと弾かないと音が重なりすぎてメロディーが埋もれてしまいます。

右手の和音をゆっくり弾きながらよく聴いて練習なさって下さいませ。

もちろん左手が疎かにならないように、大切な音は強調し、研究なさって下さい。

右手にメロディーがある和音の曲は、なかなか工夫が必要です。

まずは、メロディーを確認しレガートで弾くところは、音が切れないように指使いに工夫をして、親指を抑えバランスに気をつけて下さいませ。

ご自身で聴こえてくる音よりかなりメロディー以外の音を抑える必要があります。

和音にメロディーが出てきます時は、大抵ソプラノの音です。

右手の4 と 5 の指を鍛えてしっかり弾くのはもちろんですが、ソプラノの音をだしても他の二つの音が少しでも大きくなりますと、音に厚みが出過ぎてただうるさくなるだけになりがちです。

ソプラノを出すのはもちろんですが、他の音を極力抑えることがコツだと思います。

今週の東京は、お天気が不安定です。

急な雨にお気を付け下さいませ。

それでは、皆さま楽しい週末をお過ごし下さいませ。